ヒーローと戦争 |
僕は特撮が好きだ。 ヒーローは強くてカッコイイ。 武器をたくさん持っている。 ヒーローは決して負けない。
ウルトラマンはバルタン星人22億3000万人を虐殺し、仮面ライダーブラックRXはクライシス人50億人を虐殺した。ギエロン星獣の行ったことは正当な報復ではなかったのか?
宮内洋はヒーロー番組は教育番組だといっていたけど、要するに教育とは洗脳であってヒーローに憧れる子供たちはヒーローのカッコよさに目を眩まされ洗脳されているに過ぎないし。それが必然的であるとはいえ現在の社会通念上好ましいものと一致しているだけに過ぎない。
それは番組内においても同じであり、ヒーローは戦闘によって実態のない「正義」を悪の組織に押し付けているに過ぎない。 全ての人間はいかなる形であれ、自分の望む世界を作るために行動しているのであり、コップから水一杯飲むという行動ですらそれは変わりない。 ただ、全ての人間の望む世界の形は異なるから人は妥協し、時に戦う。 ヒーローとはその時代と場所における最小公倍数の象徴であるべきである。 それは今の、妥協をそこそこ重ねながらもなんとなく居心地のいい世界を保守したいという願いであり、自分の子供たちにもそう願ってほしいという願いであり、それは愛という名の下の洗脳である。
ただ、人の願う理想郷は国や文化、宗教が違えば大きく変わるので戦争は起こる。 問題はそのときに、自分が何を正しいと信じるかだ。大げさに言えば正義。
僕たち日本人にとって戦争はブラウン管の向こう側の出来事でしかなくて、結局はアニメや特撮と変わりない。 違うのは実際に人が死んだり株価が変動したり石油の値段が変動したりすることくらいだ。 人の死をそんなに軽く言うなとか言う人もいるけど結局人はいつだってバタバタ死んでるんだし、そのうちのかなりの数は経済的なしがらみやなんかの犠牲になってるワケで日本というそこそこ豊かな部類に入る国に住んでる僕たちは間接的にたくさんのヒトを殺している。 そういう矛盾に満ちた世界をヒーローが救おうとするのは僕たちが今の世界を結構好きだからで久しぶりに長文書いたら飽きた。 |
|